三遠南信（三河・遠州・南信州）の地域資源

三遠南信地域は、愛知県三河地域、静岡県遠州地域、長野県南信州地域の3地域からなる、3県の県境地域の総称です。
古から、三州街道、伊那街道、秋葉街道の参拝のみち、交流・交易のみちでつながり、天竜川・豊川水系を基軸として共通の文化圏が形成されてきました。
時代を経て、街道の発展や交通手段の発達が多くの地場産業や独自の文化を育み、さらに便利な道づくりを促して、人（庶民）の道から車の道へと変わり、大量・高速輸送時代が訪れ、地域の生活環境も大きく変わってゆきました。戦後、急速に道路整備が進められ、東海道（国道1号）、東名高速道路や中央自動車道など、東西を結ぶ高速ネットワークの整備を背景に、三遠南信地域においては養蚕や林業といった主要産業の衰退、都市部に人々が流出し、農山村部の過疎化など大きな変化が訪れ、南北を結ぶ力が弱まり、かつて培われてきた共通文化圏が分断されてゆきました。

このように高度経済発展の下、一体感が薄れてしまいましたが、近年、三遠南信地域が再び県境を超えた新しい地域連携の姿として脚光を浴びつつあります。
現在、三遠南信自動車道（長野県飯田市中央自動車道を起点として浜松市三ヶ日町の東名高速高速自動車道に至る延長約100キロメートルの自動車専用道路です。）の整備が進められており、今後の地域連携・交流活動の活発化が期待されます。

三遠南信地域のさらなる交流・連携を目指し、経済界と行政中心で平成5年度より「三遠南信サミット」が開催されています。平成17年度の第13回サミットではじめて市民参加による「地域・住民セッション」が行われ、人と道、地域の関係を見直し、市民が中心となり新たな地域づくりに取り組む交流・連携・協働の場「みちでつなぐ三遠南信地域のプラットホーム」が提唱されました。

これらを契機として、ＮＰＯ法人三遠南アミでは、これまでの県境を超えて顔の見える交流を深めつつ、地域情報の収集・発信といった活動を基軸にして、三地域の住民が集い、参加し、考え、行動する機会を促し、個性豊かな地域資源を活かした魅力ある地域づくりに取り組むことになりました。

はじめの一歩として、三遠南信地域市民や三遠南信大好き人（！？）が交流し、「プラットホーム」づくりに向けて情報交換・意見交換などを行う「三遠南信発見・交流フォーラム」を開催することにいたしました。

現在、2回ほどフォーラムを開催し（遠州エリア；浜松市と三河エリア；新城市で開催）、具体的な地域連携策を考える「交流研究会」を開催中です。
南信州エリアでの第3回目のフォーラムで、連携策のアイディアを形にする取り組みを実践したいと考えております。

地域を結ぶ基盤となる「みち」を活かして、地域の魅力（人、もの、こと；行事・催しなど）をつなげる楽しいアイディアをお寄せ下さい。